AIにテーマを渡すと、タイトル、見出し、本文まで短時間で作れます。文章も自然なので、そのままWordPressへ貼って公開したくなるかもしれません。
しかし、私の結論は明確です。
AIはブログ記事の強力な制作パートナーですが、生成された文章や画像を確認せず、そのまま投稿する使い方には向きません。
AIを使うこと自体が問題なのではありません。Googleも、AIや自動化を適切に使うこと自体はガイドライン違反ではなく、作り方よりも正確性、品質、関連性、読者への価値を重視すると説明しています。
問題は、もっともらしい出力を「確認済みの事実」として扱ってしまうことです。
このブログでも、AIを構成、調査候補、下書き、画像制作、公開確認に使っています。一方で、実体験の確定、一次情報の確認、採否、公開判断は人が行います。
この記事も同じ工程で作りました。ここでは、AI実践ラボで実際に修正した例を交えながら、そのまま投稿してはいけない5つの理由と、公開前に確認する手順を紹介します。
結論:AIには下書きを任せ、公開の責任は人が持つ
AIへ任せやすいのは、次のような工程です。
- 読者の疑問を整理する
- タイトルや見出しの候補を出す
- 長いメモを構造化する
- 下書きを作る
- 抜け漏れをチェックする
- 公開後の表示確認を補助する
反対に、人が手放してはいけないのは次です。
- 本当に起きたことの確定
- 主張と根拠の対応
- 公開してよい情報の判断
- 読者にとって役立つかという編集判断
- 最終的な公開操作
AIの出力を疑って全部やり直すのではありません。AIが速い部分と、人にしか決められない部分を分けるのが大切です。
理由1:自然な文章でも、事実とは限らない
AIの厄介なところは、間違いが不自然な日本語で出てくるとは限らないことです。
実際には確認できていない原因、存在しない仕様、古い料金、架空のURLでも、文章としては自信ありげに見えることがあります。
私が第2記事で扱ったのは、ConoHa WINGのWordPressかんたんセットアップに失敗し、サーバーとドメインの状態を確認してWordPressだけを手動インストールした実体験でした。
途中で表示された一般的な案内はありましたが、失敗原因を示すログや確定的なエラーコードは確認できていません。そのため、記事本文では原因を「不明」のままにしています。
ところが、制作途中のAI生成アイキャッチには、原因を特定できたように読める文言が入りました。見た目は整っていましたが、本文の事実と一致しません。公開前に問題を見つけ、最終的にはその表現を含まない画像へ差し替えました。
文章でも画像でも、確認すべきことは同じです。
その表現は、実際の証拠より先へ進んでいないか。
この確認をしないと、「可能性」が「原因」に、「報告」が「確認済み」に変わってしまいます。
実際の復旧手順と原因を断定しなかった理由は、ConoHa WINGのWordPressかんたんセットアップに失敗|重複契約せず復旧した手順でまとめています。
理由2:実体験は、AIがそれらしく補えない
ブログで価値が出やすいのは、一般論よりも「自分の条件ではどうだったか」です。
たとえば、次の情報です。
- 何を実際に操作したか
- どこで迷ったか
- 何を触らなかったか
- どの順番で確認したか
- いくらかかったか
- どのくらい時間がかかったか
- 何が未確認のまま残ったか
これらが入力されていない状態でも、AIは空白を自然な体験談で埋められてしまいます。しかし、読みやすいことと、本当に起きたことは別です。
AI実践ラボでは、時間を計っていなかった作業に後から所要時間を付けず、確認できなかった原因も作りません。具体的な数字が必要な記事では、本人が集計・確認し、公開範囲を決めた値だけを使います。
体験記事を書くときは、AIへ依頼する前に最低限、次の3つをメモしておくと安全です。
- 実際に行ったこと
- 直接確認した結果
- 分からなかったこと
AIには、この事実関係を変えずに整理してもらいます。
理由3:料金・機能・規約・検索情報は変わる
AIが学習した時点と、記事を公開する時点は同じではありません。
特に変わりやすいのは、次の情報です。
- サービスの料金とプラン
- 無料枠と利用上限
- 管理画面の手順
- キャンペーン
- アフィリエイトの提携状態
- 利用規約
- 検索サービスの方針
この種の情報は、AIの回答だけで確定せず、公開前に公式ページを確認します。記事には確認日を付け、過去の条件と現在の条件を混ぜません。
今回、Google検索の公式情報を2026年8月1日に確認しました。Googleは、生成AIを調査やオリジナルコンテンツの構造化に役立てられる一方、読者への価値を加えず大量のページを生成すると、スパムポリシーに違反する可能性があると説明しています。
つまり、「AIを使ったか」だけでなく、正確で、独自の情報があり、読者の疑問を解決しているかが問われます。
理由4:本文が正しくても、画像・リンク・メタ情報で誤る
ブログ記事は本文だけでできていません。
- タイトル
- アイキャッチ
- 画像の代替テキスト
- 抜粋、meta description
- 内部リンクと外部リンク
- canonical URL
- カテゴリー
- スマートフォン表示
本文を直しても、古いアイキャッチや抜粋が残れば、検索結果やSNSカードでは違う内容に見えることがあります。リンク先を確認しなければ、存在しないページや別のサービスへ読者を送るかもしれません。
第2記事のアイキャッチを直したときも、記事本文だけでなく、WordPressのアイキャッチ、記事上部の画像、トップの記事カード、OGP/X画像、モバイル表示まで確認しました。
AIへ本文を書かせた後は、「文章の校正」で終わらせず、公開ページ全体のQAまで分けて行う必要があります。
理由5:個人情報・著作権・最終責任は残る
AIへ渡す資料や、公開するスクリーンショットには、本文と関係のない情報が入り込むことがあります。
- メールアドレス
- アカウント名
- 認証情報
- 管理画面のURL
- ローカルのファイルパス
- 別タブや通知
- 第三者の画像や文章
画面をそのまま添付し、そのまま記事へ載せる流れは避けます。公開価値のある範囲だけを切り出し、不要な情報を除き、画像や引用の権利を確認します。
情報処理学会も、会誌や論文で生成AIを使う場合について、出力の正確性、引用の適切性、著作権侵害の有無などの責任は著者にあると説明しています。対象は学会誌・論文ですが、AIが公開主体の代わりに責任を持てないという点は、個人ブログでも重要な考え方です。
最終的に「公開する」を選ぶのは人です。AIが作った文章であっても、読者に対する責任までAIへ移るわけではありません。
私が使っている公開前チェック
AIで下書きを作った後は、次の順で確認しています。
1. 読者の疑問と結論をそろえる
タイトル、導入、見出し、まとめが、同じ疑問へ答えているか確認します。途中で別の検索意図を詰め込んでいないかも見直します。
2. 主張ごとに根拠を付ける
本人が行ったこと、画面で確認したこと、公式情報、試算、計画を分けます。主要な主張には、確認日と情報源を残します。
3. AIが補った体験や数字を削る
入力していない感情、所要時間、費用、結果が増えていないか確認します。「よくある話」と「自分に起きたこと」を混ぜません。
4. 画像・リンク・メタ情報を確認する
画像内の文字、代替テキスト、抜粋、canonical、内部・外部リンクを確認します。AI生成画像を実画面や実在人物の証拠として扱いません。
5. PCとスマートフォンでプレビューする
表、画像、長いURLが横にはみ出していないか、最初の画面で内容が伝わるかを確認します。
6. 公開後のURLをもう一度見る
管理画面の「公開しました」だけで終えず、通常の公開URLを再読込します。トップ、記事一覧、カテゴリー等の導線へ反映されたことも確認します。
AIを使うときの役割分担
| 工程 | AIへ任せやすい | 人が確定する |
|---|---|---|
| テーマ選定 | 検索候補、論点整理 | 読者課題、一次情報、採否 |
| 調査 | 公式情報の候補収集 | 情報源、確認日、解釈 |
| 執筆 | 構成、下書き、言い換え | 実体験、数字、結論、語調 |
| 画像 | 複数案の制作 | 事実との一致、文字、権利、採用 |
| 公開 | 入力・QAの補助 | 公開範囲、最終確認、責任 |
AIへ任せる範囲を増やすほど、人の仕事がゼロになるわけではありません。人の役割は、入力作業から、事実確認と判断へ移ります。
作業時間と費用について
この記事はAIを使って調査、構成、下書き、画像制作、公開確認を進めています。
ただし、作業開始前から一貫して時間を計測していなかったため、正確な制作時間は掲載しません。後から都合のよい時間を作らないためです。
また、この記事のために新しい有料サービスを契約したり、追加課金したりはしていません。既存のAI利用料を記事1本へ配分した金額も算出していません。
この方法が向く人・向かない人
向く人
- 自分の実体験や一次情報がある
- AIで構成と下書きを速くしたい
- 公開前に根拠と表示を確認できる
- AIへ全部任せるのではなく、判断に集中したい
向かない人
- 出力を読まずに大量投稿したい
- 実際に使っていないサービスをレビューしたい
- 公式情報を確認せず、AI回答だけで現在値を断定したい
- 専門性の高い内容を検証できないまま公開したい
まとめ
AIでブログを書くこと自体は問題ではありません。AIは、調査候補、構成、下書き、修正、公開確認を大きく助けてくれます。
それでも、そのまま投稿してはいけない理由は次の5つです。
- 自然な文章でも事実とは限らない
- 実体験をそれらしく補えてしまう
- 料金・機能・規約等は変わる
- 画像・リンク・メタ情報でも誤る
- 個人情報・著作権・最終責任は人に残る
大切なのは、AIを使わないことではなく、AIの速さへ、人の実体験、確認、判断を足すことです。
私がAIを副業やブログへ本格的に使い始めた経緯は、AI実践ラボをはじめます|普通の会社員が、AIで副業と暮らしを変えていく記録で紹介しています。


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