情報確認日:2026年10月18日
OpenAIがdotsを発表したのは、2026年9月29日。10月18日時点で19日が経ち、公開から約3週間を迎えました。[1]
記事の下書き、資料の整理、毎朝の情報収集。「これも頼めそう」と思う一方で、任せた仕事の進み具合や、仕上がりの確認に戸惑うこともあるでしょう。
dotsを仕事に活かすコツは、AIが進めやすく、自分が確かめやすい形で仕事を渡すことです。公開後の活用例を最新の公式情報と照らし合わせながら、仕事の選び方、頼み方、進捗確認、次の作業への引き継ぎまでを整理します。

dotsは、会話の続きから仕事を進める窓口

dotsは、自分専用のAIエージェント「dot」に、継続して仕事を任せられる仕組みです。dotには専用のクラウドコンピューターとブラウザーがあり、会話の合間にも、依頼した仕事を進められます。[2]
特徴をつかむには、「相談から、その後の作業までをつなぐ窓口」と考えると分かりやすくなります。たとえば、記事のテーマを相談し、必要な調査を頼み、下書きを見て修正を伝える。その続きを同じ相手と進めるイメージです。
ChatGPTにも調査や制作の機能があります。公式では、Workは調査・分析・資料作成、Codexは開発・修正・テストなどを担い、dotはそれらの仕事を開始・管理すると説明されています。[2] 継続する用事をどの窓口で扱いたいかが、使い分けのポイントです。
公開後には、スマホから始める方法も増えた
10月18日時点では、対応するChatGPTのスマホアプリからdotを作成できます。スマホのWebブラウザーは対象外なので、アプリを最新版にして確認しましょう。[3]
さらに、10月12〜16日の公式更新では、iPhoneのホーム画面から開くウィジェットと、Appleショートカットへの対応が案内されました。対象アカウントへ順次提供される機能です。よく使う人は、思いついた用事をすぐ伝えられる入口を用意しておくと便利です。[4]
最初は、自分で確かめられる仕事を選ぶ

最初に任せるなら、材料がそろっていて、結果を自分で確かめられる仕事が扱いやすくなります。出てきたものを見て「ここまでは合っている」「ここを直したい」と判断できるため、頼み方の調整にもつながります。
たとえば、次のような依頼から始められます。いずれも、任せ方を考えるための例です。
| 仕事 | 受け取りたい完成物 | 自分が確かめる箇所 |
|---|---|---|
| 記事づくり | メモをもとにした構成・本文・参考URL | 自分の見解、体験の扱い、情報の根拠 |
| 会議の準備 | 案内文と資料からまとめた議題・確認事項 | 日時、参加者、決めるべきことの抜け |
| 買い物前の比較 | 必須条件に合う候補を並べた比較表 | 型番、付属品、送料を含む総額、購入条件 |
| 写真やメモの整理 | 読み取った情報を分類した一覧 | 数字、固有名詞、判読できなかった箇所 |
ここで決めたいのは、AIに任せたあと、自分は何を判断するのかです。
買い物なら、予算や外せない条件を自分が決め、候補の調査と比較表づくりを任せる。記事なら、自分が伝えたい経験や意見を渡し、情報確認と構成・文章の整理を任せる。このように分けると、仕上がりを見る観点がはっきりします。
写真に写った文字が読めないときも、空欄を推測で埋めるより、「不明」と残してもらうほうが照合しやすくなります。完成物に未確認の箇所を残すことも、次の判断に役立つ整理です。
頼むときは「何に使う完成物か」を伝える

依頼は、普段の言葉から始めて構いません。「仕事のメモがたまっている。何から整理すればいい?」という相談も入口になります。公式のプロンプトガイドも、目的や必要な背景を短く伝え、結果を見て具体的に調整する方法を案内しています。[5]
そのうえで、実際の作業へ進むときには、完成物を誰が、何のために使うかをそろえておきましょう。
「資料を作って」に、使う場面を足す
自分だけが読むメモと、会議で配る資料では、必要な説明や形式が違います。「資料を作って」に「初めて読む同僚が、会議前に要点を把握できるように」と添えるだけでも、整理する方向が具体的になります。
記事づくりなら、次のように頼めます。
このメモから、AI初心者向けの記事の下書きを作ってください。読者が読み終えたあと、自分の仕事で1つ試せる内容にしたいです。製品の最新仕様は公式資料で確認し、確認できない情報はその旨を示してください。タイトル・本文・参考URLを1つのMarkdownファイルにまとめてください。公開するかは、原稿を見てから私が判断します。
この例で伝えているのは、読者と目的、使う材料、情報の確かめ方、納品形式、今回任せる範囲です。Markdownは、見出しなどを文字で指定できる文章ファイルの形式です。WordやPDFが必要なら、提出先に合わせて変更します。
方向性がまだ曖昧な記事は、目次ができた段階を確認点にすると、本文を書く前にずれを直せます。方針がそろったら、下書きの完成まで進めてもらいましょう。
音声で相談した条件は、最後に文字でそろえる
話すほうが考えを出しやすい人は、音声で相談する方法も使えます。dotとの通話中には、チャットで文字・リンク・画像も送れます。また、通話を終えても、依頼済みの仕事は続けられます。[6]
話題が広がったら、作業に入る前に「いま決まった条件を、短く文章にまとめて」と頼んでみてください。特に、名前、日付、金額、数量、完成形式を見直すと、聞き違いや途中で変わった条件を整理できます。
会話をすべて整えてから始める手間をかけず、決まった部分を文字にして確かめる流れです。
外部への操作は、判断するタイミングを決める
メール送信、記事公開、購入、予定変更などを含む仕事では、どこで自分が内容を見るかも伝えます。「返信案を作って」と「その内容で送って」は、任せる範囲が異なります。公式も、返信の下書きを頼むことは、送信を許可することではないと説明しています。[8]
最初は、完成した案を見てから実行を判断する形が扱いやすいでしょう。毎回確認してほしい操作は、Custom rulesにも設定できます。ただし、ルールを設定しても、接続先の権限や認証が不要になるわけではありません。[8]
画面を離れる前に、作業場所と進捗を確認する

別の仕事をしている間に進めてもらうには、AIが必要な資料にアクセスでき、次へ進める状態になっていることが前提です。離れる前に、作業場所と自分の対応待ちを確認しておくと、戻ってきたときの行き違いを減らせます。
クラウドで完結するか、自分のPCが必要か
dotのクラウドコンピューターで完結する仕事なら、自分のPCの電源が切れていても進められます。一方、接続した自分のPC内のファイルやアプリを使う場合は、そのPCがオンラインで、ChatGPTアプリが開いている必要があります。[7]
まずは、使ってほしい資料を渡すか、必要なアプリを接続し、「この資料を読める?」と確かめましょう。渡していない手元のファイルも見えている、とは考えないほうが確実です。
ブラウザーのログイン状態にも違いがあります。自分のブラウザーでログイン済みでも、dotのクラウドブラウザーへその状態が引き継がれるわけではありません。ログインを求められたら、案内された専用フォームや本人操作で対応します。パスワードをチャットに貼る必要はありません。[7]
進捗は、終わったことと残っていることを聞く
「進んでいる?」だけでは、何を待てばよいか分かりにくいことがあります。次のように、知りたい状態を分けて聞くと判断しやすくなります。
この仕事について、完了したこと、残っていること、止まっている理由、私の対応が必要なことを教えてください。すでにできているファイルがあれば、その場所も示してください。
デスクトップアプリのActivity(作業状況の一覧)では、任せた作業や結果、確認待ちの状態を確認できます。ログインや承認を待っている場合もあるため、返事がないことだけで進行状況を判断しないようにしましょう。[8]
仕事を追加するときには、対象と優先順位も添えます。「今日の会議資料を先に仕上げて。記事の画像は、そのあとで」のように伝えれば、何を先に受け取りたいかが明確になります。
完了の返事を受けたら、実物を開く
公式資料では、タスクの実行が完了したことと、依頼した成果ができて届けられたことは区別されています。[9]
原稿ならファイルを開き、本文がそろっているかを見ます。調査なら参考URLを開いて、結論を支える記述があるかを確かめます。保存まで頼んだ仕事なら、指定した場所にあるかも確認します。
「できました」という返事を、使える成果物を受け取るところまでつなげる。ここを終点にすると、次の作業へ安心して進めます。
繰り返す仕事は、実行と報告の条件を決める

毎朝の情報確認など、同じ内容を繰り返す仕事は、定期実行として登録すると頼み直す手間を減らせます。固定した日時で繰り返すには、スケジュールが保存されている必要があります。[9]
一度試して「この形なら使える」と分かった仕事を定期化すると、不要な報告を繰り返し受け取ることも減らせます。
「毎朝調べて」を、登録できる依頼にする
時刻だけでなく、対象、タイムゾーン、期間、報告内容、届け先まで決めます。
今後2週間、平日の日本時間8時に、指定した3つの公式サイトを確認してください。初回は現状をまとめ、2回目以降は前回から変わった点だけを、出典URLと確認日付きでこのチャットに報告してください。変化がなければ「変更なし」と短く伝え、取得できなかったサイトがあれば明記してください。保存した開始日・終了日・実行時刻も教えてください。
「変更なし」と「確認できなかった」は、受け取る側の判断が変わります。情報を取れなかった日まで、変化がなかったように扱わせないことがコツです。
登録後はScheduled(定期仕事の一覧)で設定を確認し、初回の報告も見てみましょう。情報が多すぎるなら、対象や報告する項目を絞ります。
先回りの提案と、必要な定期仕事を使い分ける
dotには、接続したアプリの情報から役立つことを探す「先回りの調査」もあります。この調査自体は読み取り専用です。また、アプリを接続するだけで監視タスクが作られるわけではありません。[9]
そのため、毎週必ず確認したいことは、具体的な定期仕事として依頼します。先回りの発見は、必要なものを選んで次の仕事につなげると扱いやすくなります。仕事の情報をつなぐ際も、読み取り対象になる範囲を確認して選びましょう。
期間が終わったら、今後も続けるか見直します。なお、Pause(一時停止)で主な作業を止めても、別のタスクや定期実行まで止まるとは限りません。個別の作業はActivity、定期実行はScheduledで対象を確認して停止・解除します。[8]
修正と引き継ぎで、次の仕事を楽にする

一度の依頼で希望がすべて伝わらなくても、出てきたものを見れば、直したい箇所を具体的に伝えられます。さらに、その修正で決まったことを次の仕事へ渡せる形に残すと、同じ説明を繰り返す手間を減らせます。
「もっと良くして」に、場所と理由を添える
「分かりやすくして」だけより、「第2章と第4章の説明が重なっているので、1か所にまとめて」と伝えるほうが、変更する対象が明確です。「初心者が最初に迷う点なので、操作手順より前に説明して」のように、直したい理由も添えられます。
追加や修正を重ねたあとは、変更を反映した最新版を1つにまとめてもらうと、古い原稿を使ってしまうのを防ぎやすくなります。
また、「この記事だけ短くしたい」のか、「今後の記事も短くしたい」のかは分けて伝えましょう。今回だけの条件と、継続して使いたい書き方を区別する工夫です。
記憶を頼りにしすぎず、再開に必要な情報を残す
公式資料によると、dotの保存メモは会話の完全な記録ではありません。また、別の作業タスクに、dotとの会話すべてが自動で渡るわけでもありません。[9]
続きを任せるときは、次の情報を短くまとめると再開しやすくなります。
- 目的:誰に、何を届けたい仕事か
- 決定事項:採用した方針と、守る条件
- 完成物:最新版のファイル名と保存先
- 残っていること:未完了の作業、未確認の情報
- 次の行動:何を、どこから進めるか
私の記事づくりでも、原稿・出典・画像の差し込み位置を整理し、Codexへ仕上げを引き継げる形にすることを重視しています。次の担当が迷わず続きを進められるようにしておきたいからです。
受け取る側には「この引き継ぎメモと最新版の原稿を最初に読んで、残っている作業から進めて」と伝えます。
保存だけで終わらず、次の担当が資料を読めたことと、どこから再開するかまで確認する。記憶の量を増やすことよりも、次の仕事で必要な情報を取り出せる状態にすることが実務では役立ちます。
使い続ける価値は、自分の手間が減ったかで考える

dotsを使い続けるかは、完成物を受け取るまでに、自分がどれだけ手を動かしたかで考えると判断しやすくなります。返信の速さだけでは、別のことをしている間に作業が進む価値を捉えきれません。
時短を評価したい場合は、同じ種類の仕事について、次の時間を記録して比べてみましょう。
減った作業時間 = 自分で進めた場合の作業時間 − AIへの指示・確認・修正・引き継ぎに使った時間
これは、自分の仕事を比べるための目安です。AIを使わない場合も含め、同程度の仕上がりまでに必要な時間で比べます。AIが動いている間に別の仕事をできるなら、その待ち時間を丸ごと自分の作業時間に足す必要はありません。ただし、締め切りに間に合うかは別に確認します。
自分ならすぐ終わる操作は、自分で済ませても構いません。一方、複数の資料を読み比べたり、書式をそろえたりする仕事で手間が減るなら、その部分を続けて任せる理由になります。
料金と利用枠は、実際に任せる仕事と合わせて見る
10月18日時点で、個人向けの対象はProです。地域・年齢、組織のプランや管理者設定などの条件があり、段階的に提供されています。[2] 契約を変える前に、自分のアカウントでの利用条件と申込画面の料金を確認しましょう。
利用枠も、会話と作業で扱いが異なります。dotとの会話はChatGPTの利用上限に算入されませんが、dotが開始・管理するWorkやCodexの仕事は、それぞれの利用枠を使います。[2]
まず任せたい仕事を決め、その仕事で減らせた手間と追加の費用を比べる。そのうえで、時間に余裕ができることや、後回しにしていた用事が進むことも含め、自分に合うかを判断できます。
今日、後回しにしている仕事を1つ渡してみる
手元のメモ、未整理の資料、書きかけの記事。いま少し手間に感じているものを1つ選んで、「これを、こんな場面で使える形にしたい」と伝えてみてください。

参考にした公式資料
いずれもOpenAIの公式資料。確認日:2026年10月18日。
- DevDay 2026 — 2026年9月29日のdots発表。
- Meet dots — dotsの概要、Work・Codexとの関係、提供条件、利用枠。
- Get started with your dot — 作成できる端末、初期設定、接続。
- What’s new — 10月12〜16日のiPhoneウィジェット・Appleショートカットなどの更新。
- Prompting — 目的・背景・完成形・範囲の伝え方と、具体的な修正。
- Message your dot — メッセージと通話、通話中の資料共有、通話終了後の仕事。
- Connect computers and apps to your dot — クラウド環境、手元のPCとの接続、ログイン。
- Control your dot — Activity、承認、Custom rules、作業と定期実行の停止。
- Tasks and memory — 定期実行、先回りの調査、結果確認、記憶とタスクへの引き継ぎ。
AIが道具を使って作業を進める仕組みや注意点は、エージェント型AIとチャット型AIの違いでも紹介しています。


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