Codexの「28日間、毎日改善かリセットか」という流れは、Day 4でもしっかり続きました。今回の主役は2つです。1つは、作業中のCodexに途中から指示を足したり、方向修正したりするときの反応が速くなる「faster steering」。もう1つは、GPT-6.1 Solをさらに低遅延で使える「ultrafast」の展開です。
Day 3では、ChatGPT側でGPT-6とIntelligent UIが広がり、banked resetという“あとで使えるリセット”も配られました。そこからDay 4では、見た目の新しさよりも、実際の作業のテンポを上げる改善へと重心が移ってきた印象があります。特に、長いタスクを走らせながら「そこじゃない」「条件を1つ足したい」と途中で軌道修正したい人にとって、steeringの高速化はかなり実用的な変化です。
この記事では、Day 4で何が変わったのかを、OpenAIの公式ヘルプ・公式ページをもとに整理しながら、実際にどんな場面で効いてきそうかまで分かりやすくまとめます。

Day 4で見えてきた2つの変化

Day 4で目立ったのは、作業中の軌道修正を速くする改善と、GPT-6.1 Solのより高速な利用モードの2本柱です。
まず、OpenAIのChatGPT release notesでは、2026年10月8日付の更新として「Faster steering in Codex」が案内されました。内容はシンプルで、実行中タスクに対するフォローアップを送ったとき、Codexがその変更をより早く取り込めるようになる、というものです。単に“何か速くなった”ではなく、走っている作業への途中介入がしやすくなったと理解すると分かりやすいでしょう。
もう1つが、Tibo氏のDay 4投稿でも触れられている「GPT-6.1 Sol ultrafast」です。こちらは、GPT-6.1 SolやGPT-6 Astraを、対象アカウントではより低遅延で使えるモードとして整理されています。OpenAIの公式ヘルプでは、ultrafastはWorkとCodex向けの機能として説明されており、利用できるプランや課金条件も通常モードとは異なります。
Day 4は、派手な新機能というより、「待ち時間」と「途中修正のもたつき」を減らす日だったと言えそうです。AIを単発質問ではなく、実務や制作フローの中で使っている人ほど、この変化の意味は大きいはずです。
Faster steering in Codexとは何か

OpenAIは2026年10月8日のChatGPT release notesで、ChatGPTデスクトップアプリのCodexにおいて、faster steeringを順次展開すると案内しました。作業中のCodexに対して追加の指示を送ると、その変更により早く反応できるようになる、という改善です。
「途中修正」が速く返るようになった
これまでのCodexでも、実行中のタスクに対して「方針を変えて」「この条件を追加して」「その方法はやめて別のやり方で」といった指示は出せました。ただ、タスクの進行状況によっては、その修正が反映されるまで少し待つ感覚がありました。
今回の改善で狙われているのは、まさにこの部分です。OpenAIの説明では、steeringは進行中のアプローチ修正、情報の追加、方向転換に使えます。そして、設定の Settings → General → Follow-up behavior から、フォローアップを「今走っているrunのsteeringとして扱う」のか、それとも「次のrunまで待つ」のかを選べるようになっています。
つまりDay 4の改善は、単なる速度向上ではなく、人が途中で考えを変えたときに、AIがそれへ追従するまでの距離を縮める改善です。長いタスクでは、この差が使い勝手に直結します。
どんな場面で効くのか
例えば、次のような場面では効果を実感しやすいはずです。
- 記事の下書きを作らせている途中で、見出し構成を変更したいとき
- コード生成中に、「やはりこのライブラリではなく別の方法で」と切り替えたいとき
- ファイル整理や調査タスクの途中で、「このフォルダは触らないで」と条件を追加したいとき
- 長めの処理を回しながら、「この部分だけ優先して先に進めて」と順番を変えたいとき
実際、AI作業でストレスになりやすいのは、最初の回答速度そのものより、途中で人が介入したときの反応の鈍さです。Day 4の改善はそこに手を入れてきた、と見ると意味がよく分かります。
GPT-6.1 Sol ultrafastとは何か

GPT-6.1 Solそのものは9月末に発表されていましたが、Day 4で注目されたのは、それをultrafastという低遅延モードで使えるようにする動きです。Tibo氏の投稿では「Also releasing GPT-6.1 Sol ultrafast. The two work very well together.」と紹介されており、instant steeringとultrafastをセットで捉えていることが分かります。
通常のGPT-6.1 Solと何が違うのか
OpenAIのHelp Centerによると、ultrafastはWorkとCodexにおいて、GPT-6 AstraとGPT-6.1 Solの応答をより低遅延にする仕組みです。通常のStandardよりも、待ち時間をさらに短くする位置づけと理解してよいでしょう。
もともとGPT-6.1 Solは、OpenAI公式ページで「Astraに近い知能を、Astraの標準価格の5分の1で」と説明されているモデルです。コーディング、コンピューター操作、専門業務のようなタスクで、性能とコストのバランスを取った立ち位置にあります。そのGPT-6.1 Solを、さらにスピード寄りに扱うのがultrafastのイメージです。
ここで大事なのは、Day 4の中心は“新モデル登場”というより、“既存の強いモデルを、より速く実務投入しやすくする改善”だという点です。Day 1で速度改善、Day 3でChat側の体験刷新、Day 4で作業フロー全体のテンポ改善という流れが見えてきます。
使える人・使えない人
ここは誤解しやすいので、かなり丁寧に整理しておきたいところです。
OpenAIの「ChatGPT Work and Codex」ヘルプでは、ultrafastは開始時点で以下に提供されると案内されています。
- Pro $500
- 対象のEnterprise / Eduワークスペース
逆に、開始時点では次のプランでは使えません。
- Plus
- Pro $100
- Pro $200
- Business
しかも「あとからクレジットを足せば誰でも使える」という話ではなく、ヘルプではPlus、Pro $100、Pro $200、Businessでは、クレジット経由でもlaunch時点では利用不可と明記されています。
このため、SNS上で「GPT-6.1 Sol ultrafastが来た」と見ても、自分の環境ですぐ使えるとは限らない点には注意が必要です。
利用枠と料金の注意点
ultrafastは、ただ“速い無料モード”ではありません。利用枠や課金の扱いも通常と異なります。
Pro $500では、まず含まれているWork / Codexの利用枠から消費され、その消費レートは選択したモデルのStandard比で8倍です。さらに、含まれる利用枠を使い切った後は、Standardのクレジット単価の6倍でクレジット残高から消費されます。
Enterprise / Eduでは、ワークスペースのクレジット課金や権限設定が前提になります。つまりultrafastは、単純に「いつでも速くなる便利機能」というより、待ち時間を減らす代わりに、利用コストや利用枠の消費も重くなるモードです。
AIを日常的に使う人にとっては、このあたりを把握せずに飛びつくと「思ったより消費が早い」と感じやすいため、使い始める前に確認しておきたいポイントです。
なお、ここまでの対象プランと8倍・6倍の条件は、ChatGPTプランでWork/Codexを利用する場合の説明です。APIのultrafastは別の提供・課金体系で、GPT-6.1 Sol向けには全APIユーザーがレート制限の範囲内で利用できます。APIキーで使う場合に、ChatGPTの対象プラン条件や利用枠の倍率をそのまま当てはめないようにしてください。
Day 3までとのつながり

ここまでの流れを並べると、28日改善シリーズの方向性が少し見えやすくなります。
- Day 1:GPT-6系の高速化。まずはベースの速度改善が話題に。
- Day 2:改善発表に加えて、投票結果を受けた不意打ちのリセット。
- Day 3:ChatGPT側にGPT-6とIntelligent UI、そしてbanked resetの配布。
- Day 4:作業途中の修正を速くするsteering改善と、Work / Codex向けのultrafast展開。
Day 3は「見せ方」と「利用枠の柔軟性」が主役でした。一方Day 4は、人とAIが行ったり来たりしながら仕事を進める、そのやり取りの速度に焦点が当たっています。
この流れを見ると、OpenAIは単純にモデルを賢くするだけではなく、実際に使い続けたときの気持ちよさをかなり意識しているように見えます。回答の質だけでなく、待ち時間、途中修正、利用枠の扱いまで含めて改善している点が特徴です。
実際の使いどころ:Day 4の改善は誰に刺さるか

Day 4の改善は、特に次のような使い方をしている人に刺さりやすいでしょう。
長めのタスクを回しながら、途中で細かく修正する人
記事執筆、リサーチ、ファイル整理、コード修正など、1回の指示で終わらず、進行中に「ちょっと違う」と感じて方向を変えたくなる作業です。こうした場面ではfaster steeringの効果が直に出ます。
CodexやWorkを“単なるチャット”ではなく“作業環境”として使う人
会話して終わりではなく、生成・修正・確認を繰り返す使い方では、初回回答の速さ以上に、往復のテンポが重要です。Day 4はそこを改善する更新です。
待ち時間を短くしたい上級ユーザーや組織利用
ultrafastは万人向けではありませんが、対象プランで本格運用している人には価値があります。とくに、同じ作業量でも“思考待ち”や“返答待ち”が積み重なると、体感効率は大きく変わります。
ただし、ultrafastは利用枠やクレジット消費が重いので、すべてのタスクで常時使うより、急ぎの仕事や待ち時間がボトルネックになる場面で使い分けるのが現実的でしょう。
まとめ
Day 4のポイントは、見た目の派手さよりも、AIと一緒に作業するときのテンポを良くする改善が前面に出てきたことです。
- Codexでは、実行中タスクへの途中修正がより速く反映されるようになった
- Work / Codexでは、対象アカウント向けにGPT-6.1 Sol ultrafastが展開された
- ただしultrafastは誰でも使えるわけではなく、対象プラン・利用枠・課金条件の確認が必要
Day 1からDay 4までを通して見ると、OpenAIは「ただ賢いAI」を目指すだけでなく、速く、直しやすく、続けて使いやすいAIへ整えていることが分かります。とくにCodexのような作業型AIでは、途中で人が方向修正しやすいかどうかが、そのまま実用性に直結します。
Day 4は地味に見えて、実務ではかなり効く更新かもしれません。次のDay 5以降で何が来るのかを見るうえでも、今回の「instant steering」と「ultrafast」は押さえておきたい改善です。まずはFollow-up behaviorの設定を確認し、作業中の方向修正にsteeringを使う場面を1つ決めてみると、今回の更新を普段の作業につなげやすいでしょう。

参考資料・出典
参照した公式情報と、シリーズの過去記事をまとめます。利用条件は2026年10月9日に確認しました。
発表内容と利用条件の一次情報
発表内容、設定、モデルと利用条件は次の一次情報を参照しています。
- ChatGPT release notes https://help.openai.com/en/articles/6825453-chatgpt-release-notes
- ChatGPT Work and Codex https://help.openai.com/en/articles/20001275-chatgpt-work-and-codex
- GPT-6 and Intelligent UI for everyone https://openai.com/index/gpt-6-for-everyone/
- Introducing GPT-6.1 Sol https://openai.com/index/introducing-gpt-6-1-sol/
- Speed:ultrafastの対象プラン・利用枠・クレジット条件
- Ultrafast mode:APIの提供・課金条件
過去記事
シリーズの背景は、次の3記事で確認できます。
- Day 1:Codex改善Day 1|GPT-6が約50%高速化、28日間の改善計画がスタート https://ai-try-lab.com/codex-28days-day1-gpt6-speedup/
- Day 2:Codex改善Day 2|4つの改善のあと、投票76%で不意打ちリセット https://ai-try-lab.com/codex-28days-day2-reset/
- Day 3:Codex改善Day 3|GPT-6とIntelligent UIがChatGPTへ、今度は「あとで使えるリセット」も https://ai-try-lab.com/codex-28days-day3-gpt6-intelligent-ui-banked-reset/
画像
Tibo氏(@thsottiaux)のDay 4投稿と、OpenAI Developers(@OpenAIDevs)のultrafast案内は、ユーザー提供スクリーンショットを引用しています。画像1上部はXの自動要約であり、OpenAI公式発表そのものではありません。


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